カウンセリングハウス Concierge順子 〜コンシェルジュ ジュンコ〜 Concierge順子はこころの救急車です。
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9.前世療法と因果応報
日本人の癖なのか、情報社会で生まれ育った所為なのか、マスメディアの影響力はカウンセリングの世界まで
及んでいるようである。
最近、テレビで報道されたからか、私も前世療法について聞かれることが多くなり、先日、取材も受けた。
前世というものの存在は、私が感知できない世界なので否定することも、肯定することも不可能である。
まして、人の脳の全ては解明されていないと思われる中、退行催眠によって口にされる言葉が何ものなのかすら
私には特定出来ない。
まぁ、本人が口にする言葉なので、人から言われるよりは、信憑性があるのかも知れないくらいは思うのだが・・・。
しごく生意気に、個人的に感想を述べると、私は「因果応報説」が、日本の歴史の中で差別をもたらした部分があるのでは
ないかという解釈をしているので、前世が現世に影響しているという考え方が、人に対して、果たして良い影響を
与えるのだろうかという疑問を持っている。
例えば「前世で悪いことをしたから、今生は身体が弱く生まれてきたのだ。」というのも、あたかも人の生れ落ちたさだめを
平等性を持って、納得させようとするトリックのようなものだと感じる。
加えて「前世の仇が、現世で身近にあらわれて復讐をする。」とまで聞くと、おぃ、おぃ、そんなに簡単に人間の行動を
企画に当てはめるのなら、復讐を遂げようとした人の心の怨念の渦の苦しさを、どう理解しているのか・・・?
復讐された人の心の悔しさと恨みを何処に投げかければ良いのだろう・・・? と、問いたくなる。
カウンセラーから見た人の心は、そう簡単に言葉に出来るものでは無い。
現世を因果に、なだれ込ませる方が、むしろ「心」と向き合うよりも楽なのだろうが、それで今生を生きる自分というものを
どこまで支えきれるのだろう。
前世を囁く人間で、自分が前世に酷い関わり方をして、相手を傷つけていたらしき関係論を諭したにもかかわらず
現世でも、その相手を踏みにじって行ったという笑い話もよく耳にする。
そんな前世囁き人を見ていると、全ては、現実の自分自身の生き方や、貫き通す道徳的価値観なのだと思う。
問題は、前世があるか否かより、人が壁にぶち当たった時、幸せだと感じなくなった時、己のさだめに疑問を持った時・・・
それに対して、立ち向かう手段を、何処に選択するかに帰結するように感じる。
ならば・・・現世を説くほうが、現実と向かい合う「勇気」から出発出来るのだと、私はそう思う。



10.社会通念
心理学でも、社会通念と言う言葉を、よく耳にします。
意味は「人間社会の暗黙の了解事項のひとつ」だそうです。常識が強制力を伴うことに対して、社会通念は強制力を伴わず
よって、時代の雰囲気だけで変動すると考えてよく、今までも時代や社会によって異なってきました。
近年では「自殺が労災事故に当たるか否か」について、長野地裁は労働基準監督署の決定を覆し
「社会通念上の因果関係が立証されれば足りる」との判決を出しています。俗に言う「社会通念判決」です。
この流動的な社会通念に対して、カウンセラーは自分の社会通念を作り上げなければなりません。
この作業には、多くの人たちとの議論や、社会に関与する姿勢や、日々の時代の流れに対する個々の概念構築や
数多くのプロセスが必要だと思いますが、もしかしたら・・・出来上がった社会通念が、格差社会によって
あまりにも絶対多数の人たちと、かけ離れた社会通念になってしまう危険性は、常に在るわけで
こうなると、一般的社会通念は誰がつくるものか?という議論まで到達しなければなりません。
日本は当然「民主主義国家」であり「主権在民」が憲法によって保障されています。
万一、民主主義を、あざ笑うかのような社会通念が、社会にまかり通っていることがあるならば
それに対して、自己の社会通念を作り上げなければならないとされるカウンセラーは
その社会通念の歪みに対して、どう立ち向うのでしょうか・・・?
流動的であるが故に、社会通念という枠組みが歪むこともあると思います。
大きな枠組みが、形を変えて、ボコボコと、その穴を呈したとき、それを正して生きることもカウンセラーとしては
必要ではないでしょうか。
個人事業主としてのカウンセラーの視野は、時として、狭くなりがちです。
自己の生活を考えて、自己に囚われ過ぎずに、集うことによって力を増幅させながら社会に問いかけを発信すること
これが出来てこその、カウンセラーであると私は思っています。
私のところには「どうしたら、カウンセリングで生活が出来ますか?」という問い合わせも少なくありません。
カウンセリングルームの運営も大切でしょうが、運営を軌道に乗せられる人とは、けして、それに囚われている人間性では
ないことを、生意気ながら、ここに書かせていただきます。
視野狭窄に陥っては、起業で成功することは出来ませんから・・・・。
少なくとも、平等ではない間違った社会通念が、目の前に蔓延っていたならば、大いに議論し、大いに戦っていきたいと
      動かざる石は無し・・・
そう、感じています。

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