カウンセリングハウス Concierge順子 〜コンシェルジュ ジュンコ〜 Concierge順子はこころの救急車です。
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恋愛小説・心理カウンセリング

17.おと姫寓話
                        むかし、むかし、浦島は助けた亀につれられて
                        竜宮城に来てみれば、絵にも書けない美しさ
                        おと姫様のご馳走に、鯛や平目の舞い踊り
                         ただ、珍しく、面白く、月日のたつのも夢のうち・・・

貴方を見初めたのは、私の手が届かない世界。若く、美しい貴方はそこで、平穏無事に暮していた。
貴方に声をかけたかった・・・貴方と一緒に笑いたかった・・・ずっと、ずっと、片思いは、もう苦しかった。
ずっと、ずっと、貴方を追いかけていた・・・幾千年の時を越えて、貴方と結ばれることだけが、私の夢の物語。

貴方に愛を感じた時に、私の世界の仲間たちは、私と貴方が会えるよう、私の願いをかなえるために
そっと貴方の世界まで、貴方を迎えに行ってくれた。こっちの世界から出られない、私の淡い想いを乗せて・・・。
「どうか、貴方がそちらの世を捨て、私の世界で暮してくれますように・・・」

本当は、出会っちゃいけない人。
本当は、愛しちゃいけない人。
本当は、叶えちゃいけない私の想い・・・時の境界線を越え、禁忌を破ってしまっては、掟破りのさだめの罰が
なおさら、貴方を遠くする。

直に貴方が傍に来る、もう直、貴方がここに来る。一生懸命、着飾って、一生懸命、料理して・・・
きっと、貴方は私のもの、きっと、貴方は私の元・・・貴方の世界を捨ててまで、私と共に生きてくれる。

愛しい人よ、楽しい時よ、歌い舞い、貴方の掌に絡め取られて、寝物語のプロローグ。
時が止まっていくような、時が永遠を刻むような、貴方との暮らしがあるのなら、私は何も望まない。

御願い、ずっとここにいて・・・私の願いも夢物語、貴方は、貴方の現実に、立ち返ろうとするけれど
向うの世界に行ったなら、もう二度とは私の所に帰らない。
時が流れていくような、時が終わりを告げるような、せめて貴方は私だけのもの・・・誰にも貴方を渡さない。

そっと手渡す手土産の、竜宮城の玉手箱、貴方は手にして帰っていく。
「やっぱり、それを開けないで!」叫んだ時には、貴方は遠く、私の声など届かずに、水の泡に溶けていく。

違う世界に帰った貴方、玉手箱を開けたのね。
だけど、貴方は私のもの、これで、貴方は私だけのもの。時めく愛をありがとう。
幾千年の時を越えて、私は、今日もここで生きる、独りで生きる貴方の年老いた姿を見つめながら・・・。
そして、そっと呟き声にする・・・「貴方は、誰にも渡さない。」

寓話とは「教訓や、あてこすりを盛り込んだお話」のこと。おと姫様の女心、浦島太郎の教訓になったのでしょうか・・・。


カウンセリングルーム風音の澄美先生と、私はよくメールで、カウンセリングの勉強をさせていただきます。
二人とも、少し小休止の合い間に、恋愛日本昔話の深層心理やいかに・・・という会話になり「おと姫様とかぐや姫様」の
恋物語の女心とは・・・に行き着き、共に恋愛カウンセリングへと話題を移して、おと姫寓話を私が、かぐや姫寓話を
澄美先生が書き上げました。澄美先生の「かぐや姫寓話」も、是非clickして、合わせてお読みくださいね。
こんなことから、「浦島太郎伝説への仮説」として、はてさて、おと姫様の心中やいかに・・・と、辿りつき
この、おと姫寓話が思い浮かびました。
お話は、私、松本久美子が勝手に創作したものです。
ジェラシー、独占欲、そんなものをひっくるめて愛と呼ぶのでしょう。表現の仕方はそれぞれなのでしょうけれど
心根にあるものと、正直に真正面から、向かってみるという姿勢を私は忘れたくないのです。

 

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