カウンセリングハウス Concierge順子 〜コンシェルジュ ジュンコ〜 Concierge順子はこころの救急車です。
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恋愛小説・心理カウンセリング

9.宿かり
突然、豪雨に見舞われた時に誰かの懐に入り込み、雨上がりの蝉の音色が聞こえるまで、暫しの休息が欲しくなる。
泥塗れの身体を拭うには、どんな相手でも「宿」さえあれば安らげるような気もする。
そう、まるで「宿かり」のように、自分を守るために相手に縋りつく。
だけど、拭えないものがあることは、心の奥で誰かが囁いている。
「泥」 「孤独」 「焦燥」 「アパシー」 「存在の危機」 そこには愛を破壊したい自分。
だけど、拭いたいものがあることは、心の底から聞こえてくる。
「泥」 「孤独」 「焦燥」 「アパシー」 「存在の危機」 そこには愛を希求している自分。
愛とはいったい、誰のために愛するのか・・・。
自分の依存心を満足させるためなのか・・・。
自分の孤独感を消し去りたいためなのか・・・。


けれど、 「宿かり」の暮らしにも純情の残り香は漂っている。
けれど、独りは淋しいけど二人じゃ多い。
違い過ぎることが愛の破局を齎すならば、認め合うという気持ちが何故に自分の業を超えて行けないのだろう。


雨雲が去りゆき、木漏れ日の中に草木にしたたる水滴が地面を濡らす時、泥塗れの身体のまま、その「宿」を後にする。
玄関先にはいつも、ジグソーパズルが、あとひとつで完成という瞬間、全てのパズルをひっくり返す自分がたたずむ。
そう、まるで「宿かり」のように、自分を守るために相手と終止符を打つ。
拭えなかったものは、何時になったら綺麗になるのだろう。
それは、多分「壊れ逝く自身」を感じた時に結論が出るのかもしれない。


流転の愛に身を置くような生き方も、永遠を誓い合う生き方も、愛を求める時の選択肢のひとつです。
もちろん、どの生き方を選んでも、そこに愛の存在をしっかりと感じ取れれば「幸せ」と言えると思います。
けれど、恋愛は相手があってのもの・・・お互いの主張や業や情念が、ぶつかりあい別離を呼ぶことが少なくありません。
もう少し距離の離れた関係ならば、認め合えることも距離が近過ぎて喧嘩になったり
だったらと、距離を少し離して向き合うと、孤独感に襲われたりと、なかなかバランスが取れないのが男と女。
どこに行っても「愛」が見つからないと「宿かり」のような生き方をしてみても、所詮は借りた宿。
結局「これでいいんだ。」と自分で自分を納得させる生き方と「愛」の接点を見つけ出すしかないのかも知れませんね。
ちなみに私は「仕事を成功させること。」よりも「男を愛し、愛されること。」の方が難しいな・・・って思います。
余談でした。m(_~_)m


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